狐邑 祐一
祐一先輩の手がそっと私の首に伸び、その指に私の髪がかかる・・・・・。

引いた手のひらにはおーちゃんがいた。

「ニー!」

「おさき狐もあの頃よりずっと、強く立派になった」

おーちゃんはそっと私の影に隠れて消えた。

「今思い返せば、ひと目おまえを見たときにはもう、恋に落ちていたのかもしれないな」

「・・・・・先輩」

先輩は優しく私を見る。

私が変わったというならたぶん先輩はそれ以上に変わったんじゃないかと、少し思った

「・・・・愛してると言ったら、迷惑か?」

「とてもうれしいです。・・・・・泣きたくなるくらいに」


「そうか。ではこれより俺達は永遠の絆によって結ばれよう」

「・・・・・はい」

先輩はそっと私を引き寄せる。
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